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ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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名前:
HIRANO Tomoki
職業:
大学院生
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山木朝彦
『美術教育学:大学美術教科教育研究会報告』22 pp.297-301 2001年

美術教育と批評の関係について、デューイを引きながらその重要性を指摘している。デューイは『経験としての芸術』の中で、批評は芸術に関する認識を変化・拡大させるものとしている。そして、芸術家が創作によって成し遂げたことを生活の中で成し遂げる(美的経験)ことでのみ、芸術の十全な意義を把握することができ、批評はそれを増進するとする。ただし、アメリカを経由して日本において現在幅を利かせている西洋中心的な批評理論では説明できない芸術のポストモダン的状況があり、これからの批評はそれも踏まえていかなければならない。
この話は必ずしもミュージアムに限らない一般的な美術教育・鑑賞教育の話だが、ミュージアムの学びとリテラシーというときに美術館もそれに含まれる以上、「美術とは何か」という問いは避けて通れない。批評の理解もミュージアムのリテラシーの一部なのだろう。

[…]批評を機能という面から述べれば、「批評の機能は芸術に関する認識の再教育という点にある。即ち、それはものの見方や聞き方を身につけるという難事業を補助するものである」ということになるのである。見方、聞き方の学習といえば、お仕着せのリテラシーを連想するひともいるかもしれないが、周囲の文脈からみて、デューイの力点は、批評の理解を通じて実現される認識の拡大・深化に置かれている。pp.297
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