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ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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名前:
HIRANO Tomoki
職業:
大学院生
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竹内有理
『歴史地理教育』695 pp. 22-29 2006年

来館者の博物館での学習とその評価について、「包括的学習成果(Generic Learning Outcomes)」というイギリスの基準を用いて考える。これは、

1.知識と理解
2.技術
3.姿勢と価値観
4.楽しさ・触発・創造力
5.行動・態度・進歩

の5つからなるミュージアム学習の明確な基準である。「1.知識」の中には「博物館/文書館/図書館の機能について学ぶ」、「2.技術」の中には「知的技術(読解、批判的思考など)」や「情報管理技術(情報の使い方、評価)」などが含まれており、「3.姿勢と価値観」には「組織に対する姿勢(博物館、図書館など)」があるなど、詳細な規定の中に、単なる知識の獲得だけではない、ミュージアム・リテラシー的な考え方も含まれている。ミュージアムにおける学習は、それだけ複雑で多層的なものなのだろう。
この小論は、長崎歴史文化博物館に寄せられた来館者からの意見を、「包括的学習成果」の基準で評価してみる試みであった。意見がどのように収集されたのか、それがどのようにコーディングされたのかといった調査の手続きについての記述は全くない。つまりこれは本格的な調査研究ではなかったわけだが、「包括的学習成果」は、ひとつの質的な評価の方法論として見るに値すると思う。
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