ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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HIRANO Tomoki
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大学院生
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アメリア・アレナス 福のり子/訳
淡交社 1998年
豊田市美術館、川村記念美術館、水戸芸術館の3館合同で企画された展覧会「なぜ、これがアートなの?」に関連して、アメリア・アレナスが日本の読者のために書き下ろした本。一般にわかりにくいと言われる現代美術について、従来の美術史的な見方に対抗し、常に作品そのものを鑑賞の中心に置くやり方で、読者の意表を突いてくる。
この本を読めばアートとは何なのかが分かるというわけではない。ピカソやマグリットからナムジュン・パイク、森村泰昌まで、さまざまな作品を見ていく中で筆者が訴えかけてくるのは、結局のところ、「あなたはどう思う?」という開かれた問いである。この本では、それぞれがそれぞれの見方でアートを見ることが薦められている。アレナスはきっとその手助けをしてくれているのだ。
一般的な考えに反するかもしれないが、作品の意味は作者の責任外の問題である。されに、その作品を制作するにあたって影響を与えたと思われる私的、あるいは歴史的事実関係をいくら調べ上げても、それは作品の意味ではない。肉体に精神が宿るように、作品のなかに自ずと意味が存在するというのでもない。それよりも意味は、人々が作品を見るという行為を通じて作品とおこなうコミュニケーションによって、作品に付加されるものなのである。pp. 41
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