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ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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名前:
HIRANO Tomoki
職業:
大学院生
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佐藤優香
『国立民族学博物館調査報告』26 pp. 141-159 2002年

全米日系人博物館巡回展「弁当からミックスプレートへ」に関連して開催されたワークショップ「みんぱくミックスプレートひろば」の記録。展示の中でも中心的な役割を占めているミックスプレートを、参加者ひとりひとりの思い出の食事として再構成する。このワークショップを通じて、「フォーラムとしての博物館」、すなわち、「時と場を共有し、対話をとおしてたがいの文化を理解する装置」として博物館を利用できるようになることが意図された。またそこで、場の共有、対話を生み出すファシリテーター(今回はボランティアと博物館実習生)の育成の重要性も指摘された。
“食”という、誰もがつながりを見出しやすいテーマで、紙皿と紙粘土による工作というシンプルな活動がこのワークショップの良さであると思う。ただし、正統な評価を行っていないため、これがどのように来館者の博物館体験に寄与したかは結局のところ確実にはわからない。

ワークショップが博物館への理解をたすけるということや、ワークショップを通して博物館への理解が深まったという指摘は、「参加者」というよりはむしろ、「ファシリテーター自身」であったようだ。[…]「ワークショップにこめられた思いなど、博物館のものひとつひとつにいろんな人の思いがこめられているんだなあと改めて実感しました。ここにある1枚1枚のプレート(作品)にも、その人のメッセージがこめられている」という記述があった。後者のような感想を、参加者もいだくことがあれば、そのときこそ、博物館のさまざまな展示が対話の契機となり、博物館がフォーラムとして機能しはじめるときになるのではないだろうか。pp. 157-158
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