ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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HIRANO Tomoki
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大学院生
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浜日出夫
『社会学ジャーナル』23 1998年
博物館には独自の展示構成のルール(博物館の文法)と、それを読み解くやり方(博物館のリテラシー)があることを、土浦市立博物館の歴史系展示への来館者の展示の見方を追うことで示そうとした調査研究。
歴史系展示においてはモノは分類され、クロノロジカルに並べられて解説文がつけられており、それを順番どおりに見る来館者はモノの配列から歴史そのものを読み取ることができ、博物館のリテラシーがあるとみなすことができるという。つまり、ここで博物館展示はひとつのテクストとみなされているのである。
調査は、展示室内の追跡調査と出口でのインタビューからなっており、順走ルートで見学した来館者は一般に見学時間も長く、インタビューによれば高学歴であることがわかった。あまりに単純な調査のため、これだけで何かを言うことができるとは思えないし、リテラシーの概念に対する理解も一面的だが(ここでは展示制作者=学芸員の意図どおりに歴史を理解すること、ということになる)、博物館のリテラシーに着目した社会学的実証研究として参考にできるか。
『社会学ジャーナル』23 1998年
博物館には独自の展示構成のルール(博物館の文法)と、それを読み解くやり方(博物館のリテラシー)があることを、土浦市立博物館の歴史系展示への来館者の展示の見方を追うことで示そうとした調査研究。
歴史系展示においてはモノは分類され、クロノロジカルに並べられて解説文がつけられており、それを順番どおりに見る来館者はモノの配列から歴史そのものを読み取ることができ、博物館のリテラシーがあるとみなすことができるという。つまり、ここで博物館展示はひとつのテクストとみなされているのである。
調査は、展示室内の追跡調査と出口でのインタビューからなっており、順走ルートで見学した来館者は一般に見学時間も長く、インタビューによれば高学歴であることがわかった。あまりに単純な調査のため、これだけで何かを言うことができるとは思えないし、リテラシーの概念に対する理解も一面的だが(ここでは展示制作者=学芸員の意図どおりに歴史を理解すること、ということになる)、博物館のリテラシーに着目した社会学的実証研究として参考にできるか。
[…]モノを分類し、クロノロジカルに並べ、解説パネルや年表や地図を付けて、さらに順路を決めても、それだけではモノの配列が歴史として現れるのにまだ十分ではない。モノの配列はさらに入館者によって歴史として読み取られなければならない。これは文の場合も同じである。いくら文法にしたがって適格に語が配列されていても、読む側にそれを読み取る能力がなければ、それは文としての意味をもたないのである。
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