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ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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名前:
HIRANO Tomoki
職業:
大学院生
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アメリア・アレナス 木下哲夫/訳
淡交社 2001年

アメリカ・ニューヨーク近代美術館で長く鑑賞教育に携わってきた著者が、美術作品を「みる」仕方を語る。著者はアウストラロピテクスの化石とともに出土した奇妙な形の小石や、幼い子どもたちが作品を前にして行うやりとりを引き、従来の美術史的な作品の見方を相対化する。美術作品は作家の意図を超え、その意味はそれをみる者によって再構成されるものである。つまり、美術はそれをみる者によって社会的に生成されるのだ。
「美術」というものについて、徹底的に鑑賞者を中心に据えて理解しなおした良書。「みる」ことによる理解という考え方には、「視聴覚」の概念ともつながるものがある。

目の前にある広大な世界に目を向けて、そのなかから何かの象徴になりそうな、自分だけの映像を探し出したいという想いが私たちにはあるらしい。このように目にしたものを、想像力を働かせて思い浮かべたものに置き換えていく能力こそ、人間に「美術」の名で呼ばれる社会的な活動をさせる根本的な動機なのではないか。pp. 23
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