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ミュージアムにおける学びとリテラシーについて
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名前:
HIRANO Tomoki
職業:
大学院生
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Costantino, T.
Educational Theory. 54(4) pp.399-417 2004年

『経験としての芸術』やそれ以前のエッセイから、デューイの美術館へのアンビバレントな態度を分析する。デューイによれば美術館は美的経験を人々の日常生活から切り離されたところに隔離してしまうと批判する一方で、美的感受性を育む場としての美術館の可能性を指摘している。彼の美術館論の背景には、教え子であり、実業家であったアルバート・バーンズが見え隠れする。バーンズは美術館ではなく美術教育のための財団を作り、日常生活の中の美術・美的感受性を教育することに努めた。厳密に言うとバーンズの財団はデューイの思想と相反するところを持っていたが、彼の存在は非常に重要であった。
デューイの教育論の中心には、日常生活の中の学び、作業による学びを重視するという視座が見られるが、彼の美術館論も人々の日常生活を重んじる点で共通していると言うことができるだろう。実際、『学校と社会』の中でも彼は、実験学校において主要な役割を担うものとしてミュージアムを中心に配置している。ミュージアムはデューイの思想ともつながりを持つのである。
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